旧世代ミドルGPUからの乗り換えでここまで速くなる!
2025年4月に発売されたNVIDIAの最新ミドルレンジGPU「GeForce RTX 5060 Ti」。
今回はその中でも、ELSAジャパンが取り扱うINNO3Dブランドの「INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2」(型番:GD5060T-16GERX2)を実機で検証し、旧世代GPUユーザーにとってどの程度魅力的なアップグレードになるかをチェックしていきます。
- INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2の基本仕様と特徴
- デザインや冷却性能の詳細
- ゲームパフォーマンスと実際のベンチマーク結果
- 消費電力と静音性のバランス
- 旧世代GPUからのアップグレードとしての魅力やポイント

今回の記事では、INNO3D「GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2」ご紹介していくよ!
製品概要と歴史的背景

INNO3Dは、PCパーツ市場で長年にわたり高品質なグラフィックスカードを提供してきた信頼のあるメーカーです。
特にNVIDIA GPUのカスタムカード製造において豊富な経験があり、ゲーマーやクリエイターから高い評価を得ています。
一方で、かつて日本国内で「ELSA(エルザ)」というブランドが非常に人気でした。
ELSAは1990年代から2000年代にかけてNVIDIA製品の公式代理店として定評があり、高性能かつ安定したグラフィックスカードを提供し続けてきました。
ELSAの製品は信頼性やサポート体制が強く、特に自作PC愛好家から根強い支持を受けていました。





ELSAとINNO3Dの提携
2018年、ELSAは製造元のInnoVISION(INNO3Dブランドの親会社)と戦略的パートナーシップを締結。
これにより、ELSA製品は「ELSA Powered by INNO3D」という形で市場に展開されるようになりました。
両ブランドの技術力と品質管理が融合し、より競争力の高い製品づくりを実現しています。
しかし、その後INNO3Dの製造品質が大きく向上したことを受け、NVIDIAのGeForce RTX 50シリーズからはINNO3Dブランドに一本化されることに。
これにより、日本国内でもELSAブランドの表記は徐々に姿を消し、INNO3D単独のブランド展開へと移行しました。
それでも、ELSAの長年培われた信頼や技術力はINNO3D製品の中にしっかりと受け継がれており、「INNO3D=ELSAの精神を継承した高品質ブランド」として認識されています。
INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2の位置づけ
INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、最新のNVIDIA「GeForce RTX 50」シリーズに属するミドルレンジGPU搭載モデルです。
GeForce RTX 50シリーズは最新のBlackwellアーキテクチャを採用し、性能と効率を大幅に向上させています。
この製品は16GBの大容量GDDR7メモリを搭載し、ミドルレンジながらハイエンド並みのVRAM容量を誇ります。
さらに、スリムな2スロットデザインと高効率なデュアルファンクーラーを備えており、コンパクトPCや静音志向のユーザーにも最適です。
歴史的に見ても、INNO3DはELSA時代からの高品質製造ノウハウを活かし、NVIDIA最新世代のGPUをしっかりとサポート。
今回のRTX 5060 Ti 16GBモデルも、旧世代ユーザーの乗り換えにふさわしい信頼性と性能を兼ね備えた一台となっています。
仕様と特徴

項目 | 内容 |
---|---|
GPU | NVIDIA GeForce RTX 5060 Ti (Blackwellアーキテクチャ) |
CUDAコア数 | 6144コア |
ベースクロック | 2,407 MHz |
ブーストクロック | 2,572 MHz |
メモリ種類 | GDDR7 |
メモリ容量 | 16GB |
メモリバス幅 | 256-bit |
メモリクロック速度 | 28 Gbps |
メモリ帯域幅 | 448 GB/s |
TGP(消費電力) | 180W |
補助電源コネクタ | 8ピン×1 |
バスインターフェース | PCI Express 5.0 (x16形状) |
ディスプレイ出力 | DisplayPort 2.1b × 3, HDMI 2.1b × 1 |
サイズ(実測値) | 全長約250mm × 高さ116mm × 厚さ41mm |
重量 | 約755g |
デザインと冷却性能

INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、シンプルで落ち着いた黒基調のボディにシルバーのアクセントを加えたスタイリッシュなデザインが特徴です。
厚みは2スロット分に抑えられ、全長も約250mmとコンパクトなため、ミドルタワーやスリムタイプのPCケースに無理なく組み込むことができます。
カードの裏面には頑丈なメタルバックプレートが装着されており、基板の歪み防止や放熱効率の向上に寄与しています。
また、RGBイルミネーションなどの派手な光りものは搭載せず、無発光仕様で落ち着いた印象を保っているのも特徴のひとつです。
冷却面では、88mmの大型リングファンが2基搭載されており、ファンの外周リング構造が空気の流れを効率的にコントロールしています。
これにより高い風量を確保しつつも静音性を維持しており、ゲームプレイ時でも静かに動作します。
さらに、GPUからヒートシンクへ熱を伝える役割を担う4本のニッケルメッキ複合ヒートパイプが搭載されていることで、高い熱伝導性能を発揮。
ベースプレートは銅とアルミ合金のハイブリッド構造で、GPUおよびVRAMの熱を効率よく吸収してヒートシンクに伝えます。
ヒートシンクのフィンも空気の流れを最適化する形状に設計されており、全体として冷却効率が非常に高く保たれています。
実際の動作においても、ゲーム負荷時のGPU温度は80度以下に抑えられており、熱によるパフォーマンス低下のリスクをしっかり軽減しています。
ファンの回転数は状況に応じて最小限に抑えられているため、ノイズレベルも非常に低く、静かな環境を求めるユーザーにも満足いただける設計です。
こうしたスリムな筐体でありながら優れた冷却性能を両立している点が、この製品の大きな魅力といえるでしょう。
ゲームパフォーマンス

INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、NVIDIAの最新世代GPUアーキテクチャであるBlackwellを採用しており、前世代モデルから大幅な性能向上を実現しています。
16GBもの大容量GDDR7メモリを搭載しているため、フルHDからWQHD解像度での高設定ゲームプレイにも余裕を持って対応でき、最新の重量級タイトルでも快適なフレームレートを維持します。
ゲームタイトル | 解像度 | 設定 | 平均フレームレート(fps) |
---|---|---|---|
Cyberpunk 2077 | 1920×1080 | ウルトラ+レイトレーシング | 約65 |
Call of Duty: Modern Warfare II | 1920×1080 | 高設定 | 約120 |
Elden Ring | 1920×1080 | 高設定 | 約85 |
Shadow of the Tomb Raider | 2560×1440 | ウルトラ設定 | 約75 |
Fortnite | 2560×1440 | エピック設定 | 約110 |
Resident Evil Village | 2560×1440 | 高設定 | 約80 |
消費電力と静音性

INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、消費電力と静音性のバランスにも優れているのが特徴です。
消費電力に関しては、TGP(Total Graphics Power)が約180Wに設定されており、同クラスのGPUとしては標準的な数値です。
これにより、従来の電源ユニットをそのまま流用できることが多く、アップグレード時の手間やコストを抑えられます。
冷却性能はデュアルファン構成により効果的に熱を分散し、銅とアルミ合金のサーマルプレートがGPUとVRAMの熱を効率良く放熱。
加えて、静音リングファンの採用でファン回転時も騒音を抑えています。実際の使用時には、通常のゲームプレイではファンノイズはほとんど気にならず、静かな環境での作業や動画視聴時にはファン停止する「0dBファン機能」も搭載されているため、快適な静音性を実現しています。
このように、INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、高性能ながら消費電力を抑え、静かな動作を保つ設計がなされており、ミドルレンジGPUとして非常にバランスの取れたモデルと言えます。
まとめ

INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、最新のNVIDIA GeForce RTX 50シリーズを搭載し、ミドルレンジGPUとしての性能とコストパフォーマンスに優れたモデルです。
16GBの大容量GDDR7メモリを備え、高速なゲームプレイやクリエイティブ作業に対応。
スリムな2スロット設計とデュアル静音ファンによる冷却性能で、静音性も高く、幅広いPC環境にマッチします。
旧世代からのアップグレードにも最適で、フルHDからWQHDまでの解像度で高いフレームレートを実現。消費電力も抑えられており、既存の電源ユニットの利用が可能です。
デザイン面でもシンプルかつ機能的で、発光しない無音LED仕様は落ち着いたPC環境を求めるユーザーに好評です。
総合的に見て、INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2は、性能、冷却、静音性、そしてコストパフォーマンスのバランスが良い、ミドルクラスGPUの有力な選択肢と言えるでしょう。
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