ゲーミングキーボード市場は、性能の多様化とともに選択肢が広がっています。
特に高性能なHE（ホールエフェクト）センサーやラピッドトリガー機能を搭載したモデルは、入力の正確さと高速応答を求めるゲーマーに注目されています。
今回紹介する「MonsGeek Fun 60 Pro SP」は、Akko製の磁気スイッチを採用し、0.01mmから反応するラピッドトリガー対応のキーボードです。
高い応答速度や8000Hzポーリングレートなど、上位機種に匹敵するスペックを備えつつ、実売価格が5,980円と非常に手頃である点が特徴です。
本記事では、実際に使用した感想や実測データを交えながら、性能や使い勝手、コストパフォーマンスについて詳しく解説していきます。
HEキーボードの導入を検討している方や、高性能ながらコストを抑えたいユーザーにとって参考になる内容です。
- MonsGeek Fun 60 Pro SPの基本スペックと特徴
- 0.01mmラピッドトリガー対応の実力と実測遅延値
- 磁気スイッチ（Akko Glare Magnetic Switch）の性能と打鍵感
- 8000Hzポーリングレートの効果とゲームへの影響
- 専用Webソフトの使い勝手とカスタマイズ性
- コストパフォーマンスの評価とおすすめユーザー層
今回の記事では、MonsGeek Fun 60 Pro SPをご紹介していくよ！
MonsGeek Fun 60 Pro SP｜製品スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | MonsGeek Fun 60 Pro SP |
| 型番 | AKKO01-00005-WH |
| 発売形態 | 国内正規品（保証1年） |
| 価格 | 5,980円（税込） |
| 配列 | ANSI（英語配列） |
| レイアウト | 60%（テンキーレス） |
| 接続方式 | 有線 USB-A（Type-C to Aケーブル付属） |
| スイッチ | Akko Glare Magnetic Switch（磁気式・リニア） |
| スイッチ交換 | ホットスワップ対応（3pin/5pin互換） |
| キーキャップ | PBT・サイドプリント・シャインスルー |
| キー数 | 61キー |
| バックライト | ARGB（ソフト制御可能） |
| ポーリングレート | 最大8000Hz |
| レイテンシ | 実測平均0.194ms |
| アクチュエーションポイント | 0.1mm～2.0mm（調整可） |
| ラピッドトリガー対応 | 0.01mm～（中間精度：0.006mm、底部：0.017mm） |
| スキャンレート | 非公開（実測から8000Hz相応） |
| 検知方式 | ホールエフェクト（磁気） |
| ケース素材 | プラスチック（ボトムフォームなし） |
| マウント方式 | トレイマウント |
| タイピング角度 | 6° / 11° / 16°（調整用フットあり） |
| ケーブル挿入口 | 左側 |
| 本体サイズ | 約295 × 105 × 35mm（実測） |
| 重量 | 約600g（ケーブル含まず） |
| 対応ソフトウェア | Webベースソフト（Fnキー再配置、RT調整、LED制御等） |
| 対応OS | Windows（macOSは制限あり） |
| 機能 | Rapid Trigger / Dynamic Keystroke（DKS） / Mod Tap / SOCD |
| 保証期間 | 1年間（国内正規保証） |
圧倒的コスパ｜ラピッドトリガー0.01mmが5,980円？
「本当にこの価格でいいの？」
そう疑いたくなるほど、MonsGeek Fun 60 Pro SPは驚くべき価格設定になっています。
0.01mmラピッドトリガー対応・磁気スイッチ搭載・8000Hz対応と、まさにハイエンド仕様。
それでいて、なんと実売5,980円（税込）。これは現在流通しているHEセンサー搭載モデルの中で最安レベルです。
しかも価格を抑えつつ、ただのなんちゃってHEキーボードではない点も重要。
実際に使用してみると、ラピッドトリガーは設定通りの超高精度で動作。
中間点では約0.006mm、底部でも約0.017mmという精密さで反応してくれます。
通常、このクラスの反応速度・機能を備えたモデルは、2万円を超えてくるのが当たり前。
それを4分の1以下の価格で体験できるというのは、もはや異常とも言えるコストパフォーマンスです。
確かに、ケース素材はプラスチック製で、吸音フォームなども省かれているため、静音性や高級感はそこまで望めません。
しかし、それらを差し引いても余りある性能。
とくに「ラピッドトリガーを使ってみたい」「HEスイッチのゲーム感覚を試してみたい」という方にとって、本機はまさに最適解となるエントリーモデルです。
5,980円でここまでやるかMonsGeek！
思わずそう叫びたくなる、価格破壊モデルと断言できます。
遅延は驚異の0.194ms｜8000Hz対応で入力の瞬発力◎
「とにかく速さを求める」そんなゲーマーにとって、入力遅延（レイテンシ）は極めて重要な要素です。
MonsGeek Fun 60 Pro SPは、その点でもしっかりと期待に応えてくれます。
実測での平均レイテンシは、なんと0.194ms。
これは、一般的な1000Hzキーボード（約1ms）と比べて約5倍の反応速度を誇ります。
さらに、8000Hzのポーリングレートに対応しているのも大きなポイント。
1秒間に8,000回も入力情報をPCに送ることで、打鍵と画面上の反応とのラグを極限まで削減できます。
この恩恵は、特にFPSや格闘ゲーム、音ゲーなど、一瞬の反応が勝敗を分けるジャンルで絶大。
例えば、ジャンプ撃ちやパリィ、ガード解除キャンセルといったタイミング勝負の場面で、「押した瞬間に反応する」という感覚が得られます。
また、ラピッドトリガー機能と組み合わせれば、キーの押し込み・戻し動作に対する応答性も圧倒的。連打やストッピング、超高速スイッチ操作にもストレスがありません。
ここまでのスペックを持ちながら、5,980円という価格設定は本当に異常。
高価なHEキーボードと比べても遜色ないレベルの遅延性能と応答性を持っていることは、実測データが証明しています。
打鍵感・構造は簡素だが許容範囲
MonsGeek Fun 60 Pro SPは、コストを削ってでも性能を重視したキーボードです。
そのため、打鍵感や内部構造に関しては、ハイエンド機と比べるとやや簡素な作りとなっています。
まず筐体はプラスチック製。アルミケースのような高級感や剛性感はなく、手に取った瞬間「軽い」と感じる人も多いでしょう。
内部には吸音フォームやガスケット構造も搭載されておらず、底打ち音はやや軽めで反響もあります。いわゆる「コトコト」よりも「カチャカチャ」系の打鍵音です。
ただし、打鍵感そのものは悪くありません。
スイッチはAkko Glare Magnetic Switchで、磁気検知式特有のスムーズで摩擦感のない押下感をしっかり味わえます。ラピッドトリガー対応ということもあり、打鍵の戻りも軽く、操作感は快適そのもの。
また、PBTキーキャップが標準搭載されているのは嬉しいポイント。
サイドプリント＋シャインスルー仕様で、耐久性・視認性・手触りのすべてを備えており、この価格帯としては非常に優秀です。
レイアウトは60%なので、ファンクションキーや矢印キーはFnとの組み合わせで操作する必要がありますが、これは慣れの問題でしょう。
軽量ゆえに持ち運びにも適しており、サブ機としての活用にも十分耐えうる完成度です。
ソフトウェアも意外に使いやすい
ハイエンド系のゲーミングキーボードにありがちなのが、専用ソフトが重い、バグが多い、英語のみで扱いにくいといった課題です。
しかし、MonsGeek Fun 60 Pro SPに付属するWebベースの設定ソフトウェアは、そのどれにも当てはまりません。
ブラウザで完結！軽量・インストール不要
最大の魅力は、専用アプリのインストールが不要であること。
公式サイト上の設定ページにアクセスするだけで、キーマップ変更・RT感度調整・LED制御といった操作がすべて行えます。
ソフト自体が軽量で、起動も速く、PCに負担をかけることがありません。
設定項目は充実
- キーリマップ（Fnキー含む）
- Rapid Trigger（ラピッドトリガー）感度調整
- Dynamic Keystroke（DKS）設定
- SOCDクリーニング設定
- LEDカラー・エフェクトの切り替え
- プロファイル保存（本体メモリに記録）
この価格帯でここまで細かく制御できるのは異例です。
高価格帯HEキーボードに匹敵する柔軟性を備えており、競技ゲーマーのニーズにも十分応えることができます。
英語UIだが、直感的で使いやすい
UI（ユーザーインターフェース）は英語表記ですが、ボタンやアイコンが分かりやすく配置されており、操作に迷うことはほぼありません。
感度の調整もスライダー式で視覚的に行えるため、設定の意図が非常に伝わりやすい設計です。
まとめ｜性能重視なら即買い！HE入門に最適な1台
MonsGeek Fun 60 Pro SPは、価格と性能の常識を覆すような圧倒的なコストパフォーマンスを誇るゲーミングキーボードです。
0.01mmから反応するラピッドトリガー、磁気スイッチによる精密な入力制御、8000Hzポーリングレート対応の高速応答。
それらすべてを税込5,980円という信じられない価格で実現しています。
しかも、キーキャップには耐久性の高いPBT素材を採用し、ホットスワップにも対応するなど、上位モデル顔負けの仕様を備えています。
もちろん、プラスチック製の筐体や吸音フォームの非搭載といったコスト削減の痕跡はあるものの、それを補って余りあるのが入力性能の高さです。
実測で0.194msという超低遅延、Webベースの直感的なソフトウェア、カスタマイズ性の高さも含め、性能重視のユーザーにとっては間違いなく満足できる仕上がりとなっています。
HEキーボードに興味はあるけれど、いきなり2〜3万円は出せない。
それでも、しっかりとラピッドトリガーの感覚や超高精度な入力体験を味わいたい。
そんな人にとって、MonsGeek Fun 60 Pro SPはまさに最初の1台として理想的な存在です。
価格以上の価値を提供するこのモデルは、今まさに注目すべきキーボードの筆頭といえるでしょう。
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