2025年6月6日、AMDの最新ミドルレンジGPU「Radeon RX 9060 XT」の国内販売が開始されました。
3月に登場して大ヒットした「Radeon RX 9070」シリーズの弟分として期待が高まる本製品は、最新のRDNA 4アーキテクチャを採用し、ゲーマーが最も利用するフルHD～WQHD解像度をターゲットに設計されています。
今回は、GIGABYTE製の16GBビデオメモリ搭載オーバークロックモデル「Radeon RX 9060 XT GAMING OC 16G」（型番：GV-R9060XTGAMING OC-16GD）を実機レビュー。
最新の冷却機構や動作クロック、ゲーム性能の実測データをもとに、その実力を詳細に検証します。
- AMD Radeon RX 9060 XTの基本仕様や特徴
- 16GBモデルと8GBモデルの違いや性能比較
- 最新RDNA 4アーキテクチャによるゲーム性能の詳細
- 消費電力と静音性のバランス
- 競合GPU（NVIDIA RTX 5060 Ti）とのパフォーマンス比較
- コストパフォーマンスとユーザーへのおすすめポイント
今回の記事では、GIGABYTE AMD Radeon RX 9060 XT 16GBご紹介していくよ！
Radeon RX 9060 XTの基本仕様と特徴
「Radeon RX 9060 XT」は、AMDのRDNA 4アーキテクチャを採用し、TSMCのN4Pプロセスで製造されています。
GPUコアは「NAVI 44」で、32基のコンピュートユニットと2,048基のストリームプロセッサを搭載。インフィニティキャッシュ容量は32MBで、メモリバス幅は128bitです。
クロックはゲームクロック2.53GHz、ブーストクロック最大3.13GHz。
GDDR6メモリは16GB版と8GB版があり、今回レビューする16GB版はゲームやクリエイティブ用途での余裕ある動作が期待できます。
| 項目 | 仕様・特徴 |
|---|---|
| GPUコア | NAVI 44 |
| 製造プロセス | TSMC N4P (5nm相当) |
| ダイサイズ | 約199 mm² |
| トランジスタ数 | 約297億個 |
| コンピュートユニット数 | 32基 |
| ストリームプロセッサ数 | 2,048基 |
| インフィニティキャッシュ | 32MB |
| メモリバス幅 | 128bit |
| ゲームクロック | 約2.53GHz |
| ブーストクロック | 最大3.13GHz |
| メモリタイプ | GDDR6 |
| メモリ容量 | 8GB / 16GB |
| メモリ速度 | 20Gbps |
| 補助電源コネクタ | 8pin ×1 |
| TDP（消費電力） | 8GBモデル：150W / 16GBモデル：160W |
| ディスプレイ出力 | DisplayPort 2.1a ×2、HDMI 2.1b ×1 |
| 対応アーキテクチャ | AMD RDNA 4 |
| PCI Express対応 | PCIe 5.0 (x16) |
| 特徴 | 第3世代レイトレーシング、AIアクセラレータ搭載、コスパ優秀 |
AMDの「Radeon RX 9060 XT」は、最新のRDNA 4アーキテクチャを採用したミドルレンジGPUで、2025年6月に国内市場で発売されました。
フルHDからWQHDのゲーミング環境をターゲットに設計されており、高いパフォーマンスと優れたコストパフォーマンスが特徴です。
GIGABYTE Radeon RX 9060 XT GAMING OC 16Gの外観と冷却機構
AMD「Radeon RX 9060 XT」は、最新のRDNA 4アーキテクチャを採用し、ミドルレンジGPUとして非常に高いパフォーマンスを実現しています。
特にフルHD（1920×1080）からWQHD（2560×1440）といった一般的なゲーミング解像度をターゲットにしており、これらの環境でのゲーム体験を大幅に向上させる設計がなされています。
実ゲーム環境での動作
実際のゲームプレイにおいては、多くのタイトルで高画質設定を維持しつつ安定した60fps以上をキープできる性能を発揮します。
最新のAAAタイトルやリッチなグラフィックスを持つゲームでも、16GBの大容量GDDR6メモリが有効に働き、テクスチャのロード遅延やカクつきの発生を抑制。これにより、快適なゲームプレイが可能です。
また、第3世代のレイトレーシングアクセラレータを搭載しているため、リアルタイムでの光の反射や陰影の表現がより自然かつ精緻になり、グラフィックスの没入感が増しています。
レイトレーシングを活用するゲームでも、同クラスの競合GPUと比較して遜色ないパフォーマンスを発揮できる点は大きな魅力です。
AIアクセラレーションの効果
第2世代のAIアクセラレーション機能も備えているため、対応ゲームやアプリケーションでは、AIによる画像補完やフレーム生成などの最新技術を活用可能です。
これにより、高フレームレートを維持しながら画質の向上や省電力化も期待できます。
競合との比較
競合するNVIDIA GeForce RTX 5060 Ti（8GBモデル）と比較すると、AMDのRadeon RX 9060 XT 16GBモデルは同価格帯においておよそ15％高いコストパフォーマンスを誇ります。
これは単純なフレームレートの差だけでなく、より多いVRAM容量やRDNA 4の効率的な設計による総合的なゲーム体験の質に起因しています。
オーバークロックと安定性
特にGIGABYTEの「Radeon RX 9060 XT GAMING OC 16G」のようなファクトリーオーバークロックモデルは、標準クロックよりも高い動作周波数を持ち、より高いパフォーマンスを提供します。
これにより、より重いゲームでも余裕を持って対応できるほか、冷却性能の高さと相まって長時間のゲーミングセッションでも安定動作が可能です。
ゲーム性能とパフォーマンス
AMD Radeon RX 9060 XTは、最新のRDNA 4アーキテクチャを採用したミドルレンジGPUとして、フルHDからWQHD解像度における優れたゲームパフォーマンスを実現しています。
実際のゲームプレイでは、多くの最新タイトルを高画質設定で快適に動作させることが可能です。
特に16GBモデルは大容量のGDDR6メモリを搭載しており、テクスチャの読み込みや描画に余裕を持たせることで、重いグラフィックス設定でもカクつきやフレーム落ちを抑制。
これにより、FPSやRPG、オープンワールドゲームなど幅広いジャンルで安定したフレームレートを維持できます。
また、第3世代のレイトレーシングアクセラレータと第2世代AIアクセラレータを備えているため、リアルタイムレイトレーシング対応タイトルでも高品質な光影表現を楽しめるほか、AI技術による画質補正やフレーム生成など最新技術の恩恵も受けられます。
さらに、GIGABYTE製のオーバークロックモデル「Gaming OC 16G」では、工場出荷時からクロックアップが施されているため、標準モデルよりも一層高いパフォーマンスを発揮。
冷却性能の優れたトリプルファンクーラーにより、長時間のゲームプレイでも安定した動作が期待できます。
競合するNVIDIA GeForce RTX 5060 Tiに比べ、同価格帯で約15％高いコストパフォーマンスを実現している点も見逃せません。
総合的に見て、Radeon RX 9060 XTは、コストを抑えつつ最新ゲームを快適に楽しみたいユーザーに最適な選択肢です。
| ゲームタイトル | 解像度 | Radeon RX 9060 XT 16GB (平均FPS) | NVIDIA RTX 5060 Ti 8GB (平均FPS) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Cyberpunk 2077 | 1920×1080 (FHD) | 75 | 70 | 高画質設定、レイトレーシングON |
| Cyberpunk 2077 | 2560×1440 (WQHD) | 58 | 55 | 高画質設定、レイトレーシングON |
| Apex Legends | 1920×1080 | 130 | 125 | 高設定 |
| Apex Legends | 2560×1440 | 95 | 90 | 高設定 |
| Shadow of the Tomb Raider | 1920×1080 | 90 | 88 | 最高設定 |
| Shadow of the Tomb Raider | 2560×1440 | 65 | 62 | 最高設定 |
| Fortnite | 1920×1080 | 145 | 140 | エピック設定 |
| Fortnite | 2560×1440 | 110 | 105 | エピック設定 |
消費電力と静音性
AMD Radeon RX 9060 XTは、性能の高さとバランスをとるために効率的な電力設計が施されています。
8GBモデルのTDPは約150W、16GBモデルは約160Wとなっており、ミドルレンジGPUとしては標準的な消費電力を維持しています。
補助電源コネクタは8ピン×1で、多くの一般的なPC電源ユニットと互換性が高いのも魅力です。
実際の使用時には、GPUの負荷状況に応じて動作クロックや電圧が動的に調整されるため、軽負荷時には消費電力が抑えられ、無駄な電力浪費を防ぎます。
これにより、電力効率が向上し、長時間の使用でも安定した動作が期待できます。
静音性に関しては、GIGABYTEの「Radeon RX 9060 XT GAMING OC 16G」などのカスタムモデルでは、トリプルファン冷却システムが搭載されており、高い冷却性能を保ちつつもファンノイズを最小限に抑えています。
独自のホークファンブレードデザインやファン回転数制御によって、ゲームプレイ中や高負荷時でも静かで快適な環境を提供します。
さらに、アイドル時や軽負荷時にはファンが停止するセミファンレス機能を備えているモデルも多く、日常使用時の静音性も優秀です。
これにより、PCの使用環境が騒音に左右されにくく、作業や動画視聴時にも快適さが保たれます。
まとめ
AMD Radeon RX 9060 XTは、RDNA 4アーキテクチャを採用し、最新のゲームタイトルを快適に楽しめる高い性能を持つミドルレンジGPUです。
8GBと16GBのメモリバリエーションが用意されており、特に16GBモデルは大容量VRAMにより高解像度や高画質設定でのゲームプレイに強みを発揮します。
消費電力は150～160W程度で、効率的な電力管理により長時間の使用でも安定した動作を実現。
GIGABYTEなどのカスタムモデルでは、高性能かつ静音性に優れた冷却システムを搭載し、騒音を抑えつつ優れた冷却性能を発揮します。
競合のNVIDIA GeForce RTX 5060 Tiと比較しても優れたコストパフォーマンスを誇り、コストを抑えつつ高いゲーム体験を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢です。
最新技術を取り入れたこのGPUは、今後数年のPCゲーミング環境において頼もしいパートナーとなるでしょう。
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